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書評に思うこと

前回、『食事でよくなる!子供の発達障害』という本の紹介をしました。

私はよくネットで本を探して、ネットで注文する方だと思います。
この『食事で‥』もネット注文をしました。
アマ○○では「カスタマーレビュー」なるものが付いていますよね。
時々参考に読ませていただいていますが、この本のレビューは
「とても良かったです。やってみます。」という内容のものと、
「ふざけるな、発達障害がこんなことで治るわけないだろう。」という内容のものに真っ二つに分かれておりました。

まあ、大体「発達障害はこれで治る」といった内容の本のレビューはそういう傾向があって、
「治るなんて無責任なことを言うな!」というお叱りが必ずありますね。

特に、書いている人がお医者さんとか研究者では無く普通の主婦なので、よけいにそういう反応が出るのかな、と思ったりもします。

ただ、私のようなものから見ると、「決めつけて、食事の変更をやらないのはもったいない」という気がします。

「発達障害は脳の障害なので、一生治りません。療育と投薬治療しか道はありません。」というのはかなり乱暴な意見のように、私には思えます。

この本の著者の、ともだかずこさんは、自分も子供も食事を変えることで健康になり、症状も改善したことに驚き、感激して、「これを多くの人に伝えたい」という気持ちだと思います。

私も同じような気持ちでこのブログを始めたので、共感するところがたくさんあります。

私は、栄養療法で子供が改善した。でも、もしかしたら、うちの子だけが改善したかもしれないし、と思っていました。
それが、同じように改善した多くの方にお会いして、「これはすごい!」と思ったのでした。

そもそも、食事を変更することに、何か危険があるのでしょうか?

炭水化物や甘いものをを減らす
タンパク質をしっかり食べる
鉄分をしっかり取る
牛乳と小麦製品に注意する
食品添加物に注意する
良い油を取る


これだけのことをやってみるのに、そんなに抵抗があるのかなあ、と不思議な気がしています。


次々と本が出ています!

今日は『食事でよくなる!子供の発達障害』(ともだかずこ著、藤川徳美監修)の本を紹介します。

著者のともだかずこさんは、自分の体調不良から精神科に繋がり、栄養療法を実践していらっしゃるふじかわ心療内科クリニックの藤川徳美先生のところに通院するようになったそうです。
そこで、タンパク質と鉄分をしっかり摂るようにしたところ、じわじわと体調が良くなりました。

そして、藤川先生に「貧血のお母さんから産まれた子は発達障害になりやすい」という指摘を受けます。
実はともださんの息子さんはADHDという診断を受けていたので、びっくりします。
そして、お母さんと同じく、高タンパク、鉄分補充、そして低糖質の食事に切り替えると、やはりじわじわと改善して、現在はほとんど生活上の困りごとがなくなっているそうです。

お母さんのともださんは、若いころから体調が悪く、朝起きられず、疲れやすいことに悩んできたそうです。
19歳の時にはパニック発作を起こしています。
お腹も弱くてすぐに下痢をするため、食べ物はおかゆやうどんといったのど越しの良いものばかり食べていたそうです。
そして、チョコレートやポテトチップスといったお菓子は大好きで、たくさん食べていました。

妊娠中も出産後も、疲れやイライラ、精神不安定に悩まされて、精神科へ通って薬を飲むようになりました。
ある時藤川先生の書かれたものを読んで、自分にぴったり当てはまって驚いたそうです。
そして、広島まで行って藤川先生の治療を受けることにします。
それからは、先に書いたように、どんどん改善していったそうです。

ともださんの実践した食事は、あまり細かいことは気にしないでいいので、そこもいいな、と思いました。
簡単に紹介すると
 ① 動物性たんぱく質を積極的にとる
 ② 鉄分を十分にとる
 ③ 良質な脂質をとる
 ④ 糖質を控える
 ⑤ 牛乳を飲み過ぎない
 ⑥ インスタント食品や食品添加物を控える

の6つです。「絶対だめ」という言い方をしてしまうと息苦しくなって続けられなくなりがちですが、「控えめにとる」と言われると少し楽になりますね。

発達障害の原因にはいろいろなものがあって、ともださんのケースに当てはまらない場合もあるかもしれません。
でも、日本人の場合はかなり多くの人が「貧血」「糖質過多」なので、自分と子どもの症状をよく見て、当てはまるようでしたら食事の改善をしてみてはいかがでしょうか。

本田秀夫先生の本の紹介です。

発達障がいの就労についての勉強会に行った話を3回分書きました。
この時の講師の先生が面白かったので、その先生「本田秀夫先生」の本を買って読んでみました。

『あなたの隣の発達障害』・・・こちらは周囲からの視点で書かれたもの。

『発達障害 生きづらさを抱える少数派の種族たち』・・・こちらは当事者の視点で書かれたもの。

本田先生自身が発達障害の特性を自覚しているので、両方の視点から書かれたのだそうです。

どちらも大変興味深い内容でした。

本田先生は精神科医として30年以上を発達障害の診療に費やしてこられ、幼児から大人になるまでの長いスパンで見守ってきた、という世界的にも数少ない臨床医です。

だからこそ言えることがたくさんあると思います。

発達障害の人たちは自分の行動や心理に対してなかなか理解を得られず、生きづらさを感じていること。
それを適切に理解するためには、気を付けなければいけないポイントがあるそうです。

一つは、発達障害は重複する、ということ。

ASD(自閉症スペクトラム障害)とADHD(注意欠陥多動性障害)はしばしば重複して現れるので、例えば「ADHDだ」と決めつけてそれに合わせた対応をしていてもうまく行かない場合があるそうです。
特性の濃淡を理解して特性に合った生活をすることで障害に対応できるのではないか、と言うのが本田先生の考え方です。

例として、「糖尿病への対応」を出されていました。
これはどういうことかと言うと、糖尿病は一般的にインスリンの作用が不足して高血糖などの代謝異常が起こり、合併症を引き起こすものです。
でも現在では「ヘモグロビンA1C]を調べることで、合併症が起こる前に糖尿病を把握して予防することができるようになりました。
これと同じように、生活に支障が起こる前に、発達障害の特性に気付けば支障をかなり予防できるのではないか、というのが本田先生の考えです。

発達の特性を理解する、ということは自分自身を知る、ということですね。

特に女の子に多いそうですが、おとなしくてある程度周りの様子も分かるので、発達の特性があることを周囲も本人も気が付かないで成長することがあります。
それが、就職などをきっかけに周囲とうまくいかなくなり、心を病んでしまったりするようです。
これを本田先生は「過剰適応」したためだと言われます。
周りに合わせなくてはいけない、と思って一生懸命になって、潰れてしまうのですね。

こういう事はよく見聞きすることですね。
もっと自分のやりたいことを中心に据えていく方がいい、と先生は言われています。
もっともだと思う一方で、「でも仕事をしていくにはいろいろあるしなあ・・」という思いも出てきます。

これは難しい問題ですね・・・。




発達障がいについての勉強会に行きました。その3

このように、育ち方で社会への適応力がずいぶん変わってしまうようです。

そうは言っても、もう成人してしまった人はどうすればいいのか?などいろいろな疑問が湧いてきますよね。

本田先生が協調してみえたのは、「発達障がいの人たちは相当に過剰適応していて、ストレスを抱えている。そのことを周囲が理解してほしい」ということです。

一見普通に振舞っているように見えても、実は非常に抑圧感を持っていて、二次障害(ストレスによる精神症状など)が出てしまいがちなのだそうです。

自閉症スペクトラムの人のハッピーな生き方とは
 ・ プライベートタイムを最優先する
 ・ やりたいことから順にやる
 ・ 睡眠はちゃんととる
 ・ やるべきとわかっていても気が進まないことは余った時間にする

というものだそうです。

そして、発達障がいの人たちの就労スローガンは
 ・ 仕事は遊び半分でやれ
 ・ 仕事は休み休みやれ
 ・ スタートダッシュは絶対にするな

  (ずっとそのペースで走れないのに走ってしまうから)
だそうです。

なんとまあ、うらやましい!自分もそういうふうに働きたい!と思いますよね。

前にも書いたように、「発達障がいの人にとっては、普通に振舞うだけで大変なストレスだ」ということを、障がいの無い人は理解してほしい、のだそうです。
例えば、身長の低い人だったら、高い所にある物を取るのに踏み台を用意しますよね。
「合理的配慮」とはそれと同じことなのだそうです。
やりたくないからやらない、のではなく、できないのに「やれ、やれ」と言われたら心を病んでしまいます。

それともう一つ
考え方や感じ方が違う他者を排除する組織は普通の人にとっても居心地が悪いのではないか、ということです。
出来ない事が多い発達障がいの人を「お互い様」の社風で受け入れられたら、他の社員もありがたいのではないか。

そして、障がい者雇用は会社にとってもメリットがあります。事業所によっては○○パーセントというように決められています。
その代わり、ちゃんと雇用すれば補助があります。
だから、お互いにとって良いあり方を考えていくのが大切だそうです。

こんなふうに考えると、なるほどなあ、と思いますよね。

現実はそう簡単ではないと思いますが、より良い方向に行くよう、理解しあうことが大切だと思いました。


発達障がいについての勉強会に行きました。その2

本田先生の出会った子どもたちの中でも比較的適応の良いケースです。
こだわりの強さや空気の読めなさ、興味の限定などの自閉症スペクトラムの特徴があるけれども、学校を出て就労し、職場でもうまく溶け込んで働いている人がいるそうです。

そういうケースと育ち方には関係があるそうで、4つの育ち方についてお話を聞きました。

1 特性特異的教育タイプ
2 放任タイプ
3 過剰訓練タイプ
4 自主性過尊重タイプ

の4つです。

1つ目の特性特異的教育タイプというのは

・ 個々の発達特性に応じて必要な課題
・ 本人が興味をもって取り組める手法
・ 少しの努力で短期間に達成可能な目標設定
・ 他者に気軽に相談できる環境の提供

という環境で育ってその結果
・ 真面目で安定した性格
・ 得意領域が伸びている
・ 苦手領域にそれほど強い苦手意識はない
・ 進路について自分で調べ、人に相談できる

というような状態になります。つまり、社会に出て行くには一番いい状態ですね。
付け加えると、興味のあることを伸ばすことによって苦手な部分をカバーできるようになるそうです。

2番目の放任タイプはどうかというと

・ 発達特性に対する理解が全く得られない環境
  普通の子育て、教育環境
  子どもがネグレクトされている環境
・ 場当たり的な対応になりがち
・ 様々な形で周囲と軋轢
 補足・・・ネグレクトというのは、ただ口でワアーと言っても理解できないので、結果ネグレクトと同じことになる、ということだそうです。

こういう環境で育って、その結果
・ 不安と他者への猜疑心が強い
・ 情緒不安定、他罰的、攻撃的
・ さまざまな精神症状の併発
・ 将来について無関心、見通しがない

という状態になるそうです。

3つ目の過剰訓練タイプ

・ 発達特性を周囲が否定
・ 苦手領域の克服のため、本人に過重な課題を与える
・ 本人が好きなことや得意なことは認めない

すると、どうなるかと言うと
・ ストレスがかかることを避ける
・ 無気力、無関心
・ 就労することが怖い、自信が無い

という結果になるそうです。
本田先生によりますと、こういうケースがとても多いそうで、苦手を無理にやらせて自信喪失してしまうのだとか。
そしてストレスにとても弱くなってしまうそうです。

4つ目の自主性過尊重タイプはというと

・ 支援者が本人のストレス軽減だけを重視する
・ なんの教示もせず、すべて本人の意志にまかせる
・ 学校の成績が優秀なケースなどに多い
補足・・・このケースは実は我が国の教育システムにぴったり合ってしまって、勉強だけはできるけれど、それ以外のこと(友達付き合いとか実務的な能力とか)が欠落してしまうのだそうです。
そういう環境で育つと

・ 好きなこと以外は全くやりたくない
・ 「仕事をやってやる」という傲慢な態度
・ 実用的な能力に乏しい
・ 目前の問題は回避できるが、どこかで齟齬が生じて本人の混乱がかえって強くなる

このケースは勉強ができて、良い大学に行くのですが、就職してから困ってしまう、ということになるそうです。

長くなりました。次回に続きます。



プロフィール

poco a poco

Author:poco a poco
加賀瀬みどりです。愛知県出身の60歳です。上田に家を建てて20年近く。高校の講師を19年間続けてきました。2015年7月より上田市内で「子育てカウンセリングルーム」を開設しました。自分の家族の体験から栄養の大切さに気づき、「栄養療法」の勉強を続けてきました。この勉強はかれこれ9年になります。今までの考え方を覆すような驚きの連続でした。勉強したことを生かして、子育てに悩むお母さんがたの手助けをしたいと思っています。

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